毎日の生活の中で、不安になることは誰にでもあります。
入学や就職、転職などで新しい環境に入っていくときには、誰だって不安になるでしょう。
高い場所や初めての場所に行かないといけないときには、そこが果たして安全なのか、気になります。
不安を感じると、体もこころも緊張します。
できれば、不安を感じないで自由に生活したいと思います。
でも、不安を感じないということが果たしていいことなのでしょうか。
決してそんなことはありません。
なにも不安を感じない状態というのは、とても危険です。
とんでもない失敗をすることがあります。
私たちは、不安を感じるからこそ下準備をします。
緊張するから集中することができます。
不安は自分を守るために必要な、こころのアラーム(警報機)なのです。
人間が生きていく上で、ほどほどの不安を感じることはとても大切です。
でも、その不安が行きすぎてしまうと、毎日の生活に支障をきたすようになります。
一日中アラームが鳴っていたり、とんでもないときにアラームが鳴ったりするようなものです。
「急に体調が悪くなるといけないから、電車に乗らない」
「人からなんと言われるかわからないから、職場に行けない」
「家を留守にするのが不安で、外に出られない」
「事故が心配で、電車や飛行機に乗るのが怖い」
このように、行き過ぎた不安を感じるようになった状態を「不安障害」と呼びます。
認知療法・認知行動療法では、不安は「危険」という認知と関係していると考えます。
それも、頭の中で作られた「危険」です。
その意味で、不安障害の患者さんが感じている「恐怖」や「不安」の対象は、
現実に存在すのではなく、頭の中に存在していると言えます。
「不安障害」に特徴的な認知を、次に挙げてみます。
1)パニック障害
……「大変だ!」
2)高所恐怖症、閉所恐怖症などの特定の恐怖症
……「危ない!」
3)社会不安障害
……「恥をかく!」
4)強迫性障害
……「なにか足りない!」
5)PTSD(外傷後ストレス障害)
……「きっと、また起こる!」
6)全般性不安障害
……「もしかすると……」
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